予防医療

成長期のサッカー選手に多いケガと親が知っておくべきポイント

「サッカーを頑張っているけど、最近ひざやかかとが痛いと言い出した」「成長期だから仕方ないのか、それとも病院に行くべきなのか分からない」「このまま続けさせて将来に影響はないの?」
そう思う方もいるかもしれません。

結論から言うと、成長期のサッカー選手に多いケガは“体の成長と負担のアンバランス”が原因で起こることが多く、親が正しい知識を持って早めに対応することで、悪化や長期化を防ぐことができます。

この記事では、成長期のサッカー選手に多いケガの種類や原因、痛みが出たときに親が確認すべきポイント、そしてケガを悪化させないために知っておきたい考え方について、専門用語を使わずに分かりやすく解説していきます。

まず初めに、なぜ成長期のサッカー選手にケガが多いのかから見ていきましょう。

成長期のサッカー選手にケガが多い理由

成長期のサッカー選手にケガが多いのは、決して「体が弱いから」ではありません。
体が大きく変わる時期に、サッカー特有の負担が重なることが主な原因です。
ここでは、親として知っておきたい代表的な理由を整理していきます。

成長期は体の成長に筋肉が追いつきにくい

成長期は、骨が一気に伸びる時期です。
しかし、筋肉や関節は骨の成長スピードについていけないことがあります。

その結果、
・体が硬くなる
・動きがぎこちなくなる
・一部の場所に負担が集中する

といった状態が起こりやすくなります。
このアンバランスが、ひざやかかとなどの痛みにつながりやすくなるのです。

サッカー特有の動きが体に負担をかけやすい

サッカーは、
・走る
・止まる
・方向を変える
・片足で蹴る

といった動作を何度も繰り返すスポーツです。
特に成長期は、同じ場所に繰り返し負担がかかりやすい状態になっています。

そのため、
「一度の強いケガ」ではなく
少しずつ負担が積み重なって起こるケガが多くなります。

練習量や試合数が増えやすい時期である

成長期は、
・レギュラー争い
・大会や試合の増加
・部活動やクラブでの練習強化

など、運動量が一気に増える時期でもあります。
体は成長途中なのに、大人に近い運動量をこなしているケースも少なくありません。

この状態が続くと、
「疲れが抜けない」
「痛みがなかなか取れない」
といったサインが出やすくなります。

病院や接骨院に通っているのに、なかなか改善しない。
そんな状況に不安を感じる親御さんも少なくありません。
改善しにくいケースに共通する体の特徴や考え方については、
「『どこに行っても良くならない』人に共通する体の特徴」も参考にしてみてください。

成長期のサッカー選手に多いケガの種類3選

成長期のサッカー選手のケガは、転倒や衝突によるものよりも、
同じ動きを繰り返すことで起こる痛みが多いのが特徴です。
ここでは、特に親が知っておきたい代表的なケガを紹介します。

足やかかとに痛みが出やすいケガ

成長期のサッカー選手でとても多いのが、かかとや足裏の痛みです。

走る・ジャンプする・踏み込むといった動作が多いため、
かかとに強い負担がかかり続けることが原因になります。

初期の段階では、
・運動後に少し痛い
・朝起きたときに違和感がある

といった軽い症状のことも多く、
「そのうち治るだろう」と放置されやすい点には注意が必要です。

放置されれば捻挫癖に繋がり、最大限のパフォーマンスを出せず故障が増えます。

ひざに負担がかかって起こるケガ

成長期は、ひざの周りに痛みが出やすい時期でもあります。
特に、走る量が多いサッカーでは、ひざへの負担が集中しやすくなります

・ダッシュや急停止を繰り返す
・片足で蹴る動作が多い
・姿勢が崩れたままプレーしている

こうした要因が重なると、
ひざの前や下あたりに痛みが出てくることがあります。

相手選手との接触もあるスポーツなので、
疲労が溜まった状態では靭帯損傷までいくケースもあります。

太ももや股関節まわりの違和感や痛み

成長期には、太ももや股関節まわりに
「張っている感じ」
「動かしにくさ」
を訴える選手も少なくありません。

これは、体の成長に筋肉の柔らかさが追いついていない状態で起こりやすくなります。

そのまま無理をすると、
・走り方が崩れる
・別の場所に痛みが出る

といった悪循環につながることもあります。

股関節については、関節が硬いから痛みが出ても仕方ないと放置している方を見かけますが、
股関節付近は重要な血管や組織も多いので、プロの方に相談することも大切です。

ケガかな?と思ったときに親が確認すべき3ポイント

成長期のサッカー選手は、
「少し痛いけど大丈夫」
「練習を休みたくない」
と言って、無理をしてしまうことが少なくありません。

だからこそ、親が冷静に確認してあげることがとても大切です。
ここでは、家庭でできるシンプルなチェックポイントを紹介します。

動いたときに痛みが強くなるかどうか

まず確認したいのは、
動いたときに痛みが強くなるかどうかです。

・走ると痛い
・ボールを蹴ると痛い
・ジャンプすると痛い

こうした場合は、体に負担がかかり続けているサインと考えられます。
一時的な疲れではなく、ケガにつながる可能性があるため注意が必要です。

痛みが数日たっても続いているか

成長期の軽い疲れであれば、
1〜2日しっかり休めば楽になることが多いです。

しかし、
・数日たっても痛みが変わらない
・むしろ痛みが強くなっている

このような場合は、自然に良くなる段階を超えている可能性があります。
早めに体の状態を確認することが大切です。

歩き方や走り方がいつもと違わないか

痛みがあると、子どもは無意識にかばう動きをします。
その結果、
・歩き方がおかしい
・走り方が左右で違う
・フォームが崩れている

といった変化が出てきます。
動きの変化は、体からの大事なサインです。
親が気づいてあげることで、悪化を防げることもあります。

成長期のケガを悪化させないために親ができること

成長期のケガは、
「どう対応したか」で結果が大きく変わります。
親の判断や声かけが、回復を早めることも、長引かせてしまうこともあるのです。

痛みを我慢させない声かけをする

子どもは、
・レギュラーから外れたくない
・チームに迷惑をかけたくない

といった気持ちから、痛みを隠してしまうことがあります。
だからこそ親は、

「痛いなら無理しなくていい」
「休むことも大事な練習だよ」

と、安心できる言葉をかけてあげることが大切です。
この一言があるだけで、子どもは正直に状態を伝えやすくなります。

無理に練習を続けさせない判断

「少し休めば治るだろう」
「様子を見ながら続けよう」

こうした判断が、結果的にケガを長引かせてしまうこともあります。
特に、
・痛みが続いている
・動きが明らかにおかしい

このような場合は、思い切って休ませる決断が必要です。
短期間の休養で済むか、長期離脱になるかは、ここで分かれることもあります。

早めに体の状態をチェックする大切さ

成長期のケガは、
見た目では分かりにくいことが多いです。

「腫れていないから大丈夫」
「動けているから平気」

と判断せず、早めに体の状態をチェックすることで、
原因をはっきりさせることができます。
結果として、
・無駄な不安が減る
・適切な対応ができる

といったメリットにつながります。

ケガを予防するために日常生活で意識したいこと

成長期のサッカー選手のケガは、
練習中だけでなく、日常生活の過ごし方も大きく関係しています。
普段のちょっとした意識が、ケガの予防につながります。

練習後や試合後の体の休ませ方

練習や試合が終わったあとは、
体に疲れがたまりやすい状態です。

このタイミングで大切なのは、
しっかり休ませて回復させることです。

・帰宅後は無理に動き回らせない
・痛みがある日は早めに体を休める

「たくさん練習したから、しっかり休む」
この考え方が、成長期にはとても重要です。

家でできる簡単な体のケア

難しいことをする必要はありません。
毎日続けられる簡単なケアで十分です。

・お風呂で体を温める
・太ももやふくらはぎを軽く伸ばす
・寝る前に体をリラックスさせる

「少し楽になった」
「体が軽い」
こうした感覚が出てくるだけでも、体は回復に向かっています。

睡眠や食事など生活習慣の見直し

成長期の体は、
寝ている間に回復し、成長します。

・夜更かしが続いていないか
・睡眠時間が足りているか

一度、生活リズムを見直してみましょう。
また、食事も大切な要素です。

「しっかり食べて、しっかり寝る」
この基本ができているかどうかで、
ケガのしやすさは大きく変わります。

ケガを予防するためには、日頃の体の使い方や簡単なストレッチがとても役立ちます。
「スポーツでのケガを予防するための体の使い方とストレッチ法」
詳しくは上記の記事でも具体的なコツを紹介していますので、あわせてご覧ください。

医療機関・接骨院を受診する目安と選び方

成長期のサッカー選手のケガでは、
「どこに相談すればいいのか分からない」
と悩む親御さんがとても多いです。
ここでは、判断の目安と考え方を整理します。

病院を受診した方がよいケース

次のような場合は、まず病院での検査を検討しましょう。

・強い痛みがある
・腫れがはっきり出ている
・動かすと激痛が走る
・日常生活にも支障が出ている

これらは、骨や関節に強い負担がかかっている可能性があります。
原因をはっきりさせることで、無理な判断を避けることができます。

接骨院で相談できるケース

一方で、
・痛みはあるが動けている
・繰り返し同じ場所が痛くなる
・練習量が増えてから違和感が出てきた

このような場合は、体の使い方や負担のかかり方が原因になっていることが多く、
接骨院での相談が役立つケースもあります。

成長期のケガは、
「どこが悪いか」だけでなく
「なぜそこに負担がかかっているか」

を見ることがとても重要です。

成長期のスポーツケガに理解のある院を選ぶポイント

どこに相談する場合でも大切なのは、
成長期の体やスポーツの特性を理解しているかどうかです。

・成長期特有のケガについて説明してくれる
・無理に練習を続けさせない判断をしてくれる
・今後どうすればいいかを分かりやすく伝えてくれる

こうした対応をしてくれるところを選ぶことで、
親も子どもも安心して向き合うことができます。

痛みの改善だけでなく、体の根本的な状態を整えることは、成長期のケガの対応にもつながります。
「柔道整復師が考える“根本改善”とは?痛みの先にあるゴール」
上記の記事では、根本改善の考え方について詳しく解説していますので、ぜひご覧ください。

まとめ:できる範囲で関わることが、子どもの体を守る

成長期のサッカー選手に起こるケガは、
誰かの判断ミスや努力不足が原因で起こるものではありません。

親御さんも、
・仕事や家事で忙しい
・毎日細かく体の状態を見てあげるのは難しい
・専門的なことまでは分からない

そう感じるのは、ごく自然なことです。

だからこそ大切なのは、
すべてを完璧にやろうとしないことです。

・「最近どう?」と一言声をかける
・痛みが続いていたら無理をさせない
・迷ったら専門家に相談する

このくらいの関わりでも、十分意味があります。

成長期のケガは、
早く気づいて、早く相談できる環境があるだけで、悪化を防げることが多いものです。
親が一人で判断し続ける必要はありません。

忙しい日常の中で、
「気づけたときに一歩動く」
それだけで、子どもの体は守られていきます。

無理のない関わり方で、長くサッカーを楽しめる体づくりを支えていく。
それが、成長期の子どもにとって一番現実的で、続けやすいサポートの形ではないでしょうか。

専門家と役割分担しながら、無理のないサポートを

成長期のケガは、
家庭だけで判断し続けるのが難しい場面も多くあります。

「これは休ませるべきか」
「どこに負担がかかっているのか」
「今後どう向き合えばいいのか」

こうした部分は、体の状態を専門的にチェックできる立場に任せることで、
親も子どもも安心して次の判断ができます。

当院では、成長期のスポーツによる体の負担を、
痛みのある場所だけでなく、体の使い方や全体のバランスから確認し、
「今は何を優先すべきか」
「無理をしないために気をつけたいこと」
を分かりやすくお伝えしています。

特に、サッカーなど走る・蹴る動作が多い競技による成長期の体の負担を、現場目線で確認している点が当院の特徴です。

親がすべてを背負う必要はありません。
家庭・指導者・専門家がそれぞれの役割を担うことが、
成長期の体を守る一番現実的な方法だと考えています。

「少し気になる」「一度見てもらいたい」
そのくらいの気持ちで、いつでもご相談ください。

▶ そらまち接骨院のHPはこちら

山崎 巧太

山崎 巧太

柔道整復師として7年間の経験を積み、数万回の施術経験と東洋・西洋医学の知識を元に情報を発信しております。 過去にはプロアスリートトレーナーとして働いたり、エンジニアとして勤めていたりと様々な経験や知識も発信に役立てています。

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