「最近なんだか体が重くてやる気が出ない…。もしかして季節のせい?梅雨になるといつもこうなる気がするけど、どうしたらいいのか分からない。」
そう思う方もいるかもしれません。
実は、季節の変わり目や梅雨の時期に感じる体のだるさには、気候の変化だけでなく、自律神経の乱れや生活習慣の影響など、見過ごされがちな原因が隠れていることがあります。
この記事では、梅雨や季節の変わり目に体がだるくなる3つの主な原因を解説し、それぞれに対応する具体的な対策法や、日常生活で気をつけるべきポイントについてご紹介します。
「なんとなく不調…」を放置せず、元気に過ごすためのヒントを見つけていただけたらと思います。
参照:Lidea/低気圧がしんどい!天気痛ドクターに聞く気圧変化に強い人、弱い人の違い
Contents
梅雨や季節の変わり目に感じるだるさの3つの原因とは?
「なんとなく体が重い…」「寝ても疲れが取れない…」
そんなだるさを感じやすいのが、まさに梅雨や季節の変わり目の時期です。
この時期に体がだるくなるのには、主に次の3つの原因が関係しています。
気温や気圧の変化による体のストレス
梅雨の時期は、日によって寒暖差が大きく、また気圧も不安定です。
こうした急激な気候の変化は、私たちの体にとって“ストレス”として作用します。
特に気圧が下がると、副交感神経が優位になり、眠気やだるさを感じやすくなるほか、血管が拡張することで頭痛やむくみといった症状も出やすくなります。
湿度による自律神経の乱れ
梅雨は湿度が高く、体の熱がうまく逃げにくくなるため、体温調節が難しくなります。
この不快感が続くと、自律神経のバランスが崩れやすくなり、体の各機能がうまく働かなくなります。
その結果、「いつもより疲れやすい」「胃腸の調子が悪い」「気分が落ち込みやすい」といった不調があらわれやすくなります。
睡眠の質が下がることで体が回復しにくくなる
高湿度や気温の変化により、夜間の寝苦しさを感じることも多くなります。
睡眠が浅くなったり、途中で目が覚めたりすると、体がしっかりと回復できず、翌朝にだるさを持ち越してしまうのです。
また、体内時計が乱れやすくなるため、朝起きるのがつらくなり、さらに生活リズムが崩れる悪循環にもつながります。
参照:第一三共ヘルスケア「気象病」は気圧や温度・湿度の変動などで起こるさまざまな不調
自分でできる!だるさを軽くする3つの対策法
梅雨や季節の変わり目に感じるだるさは、ちょっとした生活の工夫で軽減できます。
ここでは、誰でもすぐに実践できる3つの対策法をご紹介します。
朝の光を浴びて体内時計をリセットする
朝起きたら、まずはカーテンを開けて自然光を浴びることが大切です。
太陽の光には体内時計を整える効果があり、自律神経の切り替えをスムーズにしてくれます。
特に曇りがちな梅雨の時期でも、朝の光を意識的に取り入れることで、1日のリズムが整いやすくなり、日中のだるさも軽減しやすくなります。
軽いストレッチや散歩で血流を良くする
長時間座りっぱなしでいると、血行が滞り、余計に体が重だるく感じやすくなります。
そこでおすすめなのが、朝や休憩中に軽いストレッチや散歩を取り入れること。
体を動かすことで血液の循環が良くなり、酸素や栄養が全身に行き渡ります。
とくに肩まわりや股関節まわりをほぐすと、代謝が上がりやすくなります。
食事を見直してエネルギー不足を防ぐ
「朝ごはんを抜いてしまう」「栄養が偏っている」――そんな生活が続くと、体が十分なエネルギーを得られず、だるさが強くなってしまいます。
梅雨時は特に食欲が落ちがちなので、さっぱりした食材や消化の良いものを選びつつ、たんぱく質・ビタミン・ミネラルをしっかり摂ることが大切です。
おすすめは、納豆や卵、野菜たっぷりの味噌汁など。朝食をしっかり摂るだけでも、午前中の活動量が変わります。
実は関係している?自律神経とだるさの関係
梅雨や季節の変わり目に感じるだるさは、実は「自律神経の乱れ」と深く関係しています。
なんとなくやる気が出ない、疲れやすいと感じるとき、自律神経がうまく働いていない可能性があります。
参照:DAIKIN/室温 28℃でも湿度を下げれば疲労軽減に有効であることを実証
自律神経って何?日常生活との関係とは
自律神経とは、心臓や胃腸、血管などの働きを無意識にコントロールしている神経のことです。
主に「交感神経(活動モード)」と「副交感神経(リラックスモード)」の2つに分かれていて、このバランスがうまくとれていると、私たちは元気に生活できます。
ところがストレスや環境の変化、生活リズムの乱れによってこのバランスが崩れると、体調不良や倦怠感があらわれやすくなるのです。
季節の変化が自律神経に与える影響
気温や湿度、日照時間の変化は、自律神経にとって大きな負担となります。
特に梅雨時は、急激な気圧の変動やじめじめした空気がストレスとなり、副交感神経が過剰に働いてしまう傾向があります。
その結果、眠気が取れなかったり、体がだるく感じたりといった症状が出やすくなります。
さらに、日照時間が少ないことでセロトニン(幸福ホルモン)の分泌が減り、気分の落ち込みにもつながることがあります。
自律神経を整えるための簡単セルフケア
自律神経を整えるには、「規則正しい生活」が何よりも大切です。
起床・就寝時間を一定にすること、3食をしっかりとること、軽い運動や深呼吸を習慣にすることが、リズムを取り戻すカギになります。
また、寝る前にスマホやPCなどの強い光を避けるだけでも、自律神経が落ち着きやすくなります。
日々のちょっとした心がけが、だるさを軽減する第一歩です。
だるさを防ぐ生活習慣を整える3つのポイント
一時的な対策も大切ですが、根本的にだるさを防ぐには、日々の生活習慣を整えることが欠かせません。
ここでは、体調を崩しやすい梅雨や季節の変わり目にこそ意識したい3つのポイントをご紹介します。
睡眠時間と寝る前の過ごし方を見直す
質の良い睡眠は、心身の回復にとって最も重要です。
まずは、毎日同じ時間に寝て同じ時間に起きる“睡眠リズム”を整えることから始めましょう。
また、寝る直前までスマホやテレビを見ていると脳が覚醒しやすく、眠りが浅くなります。
就寝前は、照明を落とし、ストレッチや深呼吸などで副交感神経を優位にすることで、眠りの質が向上します。
入浴のタイミングと温度で体を整える
夜の入浴には、自律神経を整える効果があります。
シャワーだけで済ませず、できれば湯船につかる習慣をつけましょう。
ポイントは、就寝の1〜2時間前に、ぬるめ(38~40度)のお湯でゆっくりと温まること。
このタイミングと温度設定が、体温の自然な下降を促し、眠りにつきやすくなります。
日中に体を動かしてリズムを整える
活動量が減ると、睡眠の質やホルモン分泌にも影響が出ます。
特に梅雨の時期は外出が減りがちですが、室内でもできる軽い体操やストレッチ、家事などで体を動かすことが大切です。
また、午前中に太陽の光を浴びながら歩くことができれば、体内時計が整いやすく、自律神経のバランスも改善しやすくなります。
“日中にしっかり活動し、夜はしっかり休む”というリズムを作ることが、だるさを防ぐ鍵になります。
医療機関を受診する目安とタイミング
だるさが長く続くと、「このままで大丈夫かな?」「病気のサインではないかな?」と不安になることもあるでしょう。
ここでは、病院に行くべきかどうか迷ったときの判断基準をご紹介します。
だるさが長引くときに考えられる病気
季節の変わり目に感じる一時的なだるさなら、数日~1週間ほどで自然に回復していくことが多いです。
しかし、2週間以上だるさが続いている場合や、日常生活に支障をきたすような強い疲労感がある場合には、何らかの病気が潜んでいる可能性も考えられます。
たとえば、うつ病や慢性疲労症候群、甲状腺機能低下症、鉄欠乏性貧血などは、だるさを主な症状とする疾患です。
気になる場合は、内科や心療内科で一度相談してみると安心です。
すぐに受診した方がいい症状とは?
以下のような症状がある場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診するようにしましょう。
- 発熱が続いている
- 倦怠感に加え、息切れや動悸がある
- 食欲不振や体重減少がみられる
- 朝よりも夕方にかけて疲れが強くなる
- 精神的に落ち込みがひどい、眠れない状態が続いている
これらは、感染症や心の病気、内科的疾患の可能性もあるため、放置は禁物です。
整体や鍼灸で相談するのもひとつの方法
病院に行くほどではないけれど、「なんとなく不調が続いている」「薬には頼りたくない」という場合は、整体や鍼灸で相談するのも有効な選択肢です。
東洋医学的なアプローチでは、気の流れや血の巡り、自律神経のバランスに着目して施術が行われます。
症状が軽度のうちにケアを受けておくことで、深刻な体調不良を未然に防ぐことも期待できます。
まとめ:だるさの正体を知って早めに対策しよう
梅雨や季節の変わり目に感じる「なんとなく体がだるい」という不調には、明確な原因があります。
気温や気圧の変化、湿度、自律神経の乱れ、睡眠の質の低下など、いくつかの要因が重なって、体調が揺らぎやすくなるのです。
原因を知れば対処できる
だるさは「なんとなく」で片づけられがちですが、きちんと原因を知ることで対策が立てやすくなります。
気候の影響を受けやすい自分の体質を理解し、日々の生活を少しずつ整えることが、改善への第一歩です。
無理せず毎日できる習慣が大事
特別なことをする必要はありません。朝の光を浴びる、軽く体を動かす、バランスのとれた食事をとる。
そんな小さな習慣を毎日少しずつ積み重ねていくことで、だるさに強い体をつくることができます。
ひどいときは専門家に相談しよう
それでも不調が続く場合や、日常生活に支障をきたすようになってきたら、無理をせず専門機関に相談しましょう。
病院だけでなく、整体や鍼灸なども含めて、自分に合ったケアを選ぶことが大切です。
少しの工夫と早めの対処で、つらい季節の不調を軽減し、快適に過ごすためのヒントを、ぜひ日常に取り入れてみてください。
