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接骨院で交通事故後にやるべきこと5選【損しないための手順】

「交通事故に遭ってしまったけど、整形外科と接骨院どっちに行けばいいの?保険は使えるの?何をすれば損しないのか分からない…」

そう思う方もいるかもしれません。

実は、交通事故後に損をしないためには、整形外科と接骨院の役割を理解し、正しい順序で対応することがとても大切です。

この記事では、事故直後から接骨院に通う際にやるべき5つの行動と、保険手続きや通院のポイントについて分かりやすく解説していきます。

参照:ジャパン柔道整復師会/【接骨院向け】自賠責保険での施術費請求の流れとは?請求のポイントも解説!

接骨院へ行く前にやるべき3つのこと

まず警察への届け出と事故証明を取る

交通事故に遭ったら、まず必ず警察へ届け出を出しましょう。軽い接触事故や物損だけに見えても、あとから体に痛みが出ることはよくあります。
事故証明書がないと、保険を使って治療費をカバーすることが難しくなります。
接骨院での施術を希望する場合も、事故証明書の取得が重要な前提になります。

保険会社へ連絡して治療の流れを確認する

次にやるべきことは、相手の保険会社(加害者側)へ連絡し、治療の意思があることを伝えることです。
「接骨院に通いたい」としっかり伝えておくことで、施術費の支払いをスムーズに進めることができます。
保険会社によっては整形外科の診断書を求められることもあるので、事前に必要な書類や手続きの流れを確認しておくと安心です。

体に違和感がある場合はすぐに相談する

事故直後は気が動転していて、「大丈夫」と思い込んでしまう人も少なくありません。
しかし、数日後に首・肩・腰などに違和感や痛みが出てくることはよくあります。
少しでも違和感がある場合は、我慢せずにすぐ接骨院や整形外科に相談することが大切です。
早期対応がその後の回復や保険対応にも大きく影響します。

交通事故後に接骨院でやるべき5つの行動

初回はできるだけ早めに受診する

事故から時間が経つと、保険会社に「事故との因果関係が薄い」と判断され、治療費の補償が受けられなくなる可能性があります。
そのため、事故後はできるだけ早めに接骨院を受診することが重要です。
早期受診は、痛みの早期改善にもつながります。

問診時に事故状況と痛みの部位を詳しく伝える

接骨院での施術は、事故による体への衝撃や症状に基づいて行われます
そのため、いつ・どこで・どういう事故に遭ったのか、そしてどの部位に痛みや違和感があるのかを、できるだけ詳しく伝えましょう。
情報が正確であるほど、施術の方針が的確になり、回復も早くなります

定期的な通院と記録をしっかり残す

保険による補償を受けるためには、「通院実績」がとても大切です。
施術日や内容、症状の変化は、できるだけ詳細に記録しておきましょう。
接骨院でも施術証明書などを出してくれる場合がありますので、保険会社への提出用としても活用できます

保険会社と治療内容を共有する

施術が始まった後も、定期的に保険会社と治療の状況を共有しておくとトラブルを防げます
接骨院の先生から施術計画を話し、保険会社に提出しておくと話がスムーズです。
「連絡がない=治っている」と誤解されると補償が打ち切られるリスクもあるため、途中経過を伝えることが大切です。

症状が改善しても自己判断で通院をやめない

「だいぶ良くなったから」といって自己判断で通院をやめてしまうと、保険会社から「完治した」と見なされてしまいます。
再発や後遺症が出た場合に、補償対象外になることもあるため要注意です。
必ず、通院の終了は接骨院の先生と相談し、必要であれば診断書をもらっておきましょう。

整形外科と接骨院を併用するための3つのポイント

整形外科と接骨院はどちらも通える?

交通事故の治療では、整形外科と接骨院を併用して通うことが可能です。
整形外科は診断書の発行や画像検査など「医療的な判断」を担当し、接骨院は「リハビリや施術による回復サポート」を行います。
それぞれの役割が異なるため、併用することでより的確なケアが受けられるのです。

それぞれの役割と得意な分野を理解する

  • 整形外科: 骨折や打撲などの診断、薬や注射などの医療処置
  • 接骨院: 骨や筋肉の動きに着目した手技療法、自然回復のサポート

症状が出ている原因によって、どちらのアプローチが必要かが変わります。
双方の得意分野を理解し、自分の症状に合わせた選択をすることが大切です。

連携してもらえる接骨院を選ぶのが安心

整形外科と連携を取ってくれる接骨院であれば、診断書や紹介状の提出がスムーズに進みます。
また、医師の指示のもとでリハビリができる場合、保険会社からの信頼も高まり、治療が中断されにくくなります。
「交通事故対応に慣れている接骨院かどうか」も、選ぶ際の大切なポイントです。

参照:交通事故病院/整骨院で自賠責保険は使える?治療費・通院の流れ・手続きのポイントを解説

保険手続きで損しないための3つの基本知識

自賠責保険の対象になる治療とは?

交通事故でけがをした場合、原則として自賠責保険(強制保険)を使って治療費をまかなうことができます。
接骨院での施術も対象に含まれることが多いですが、事故との因果関係が認められる必要があります。
そのためには、早めに医療機関で受診し、診断書などをしっかり用意しておくことが大切です。

通院頻度や期間が補償に影響する理由

保険会社は、「どれだけ通院したか(回数や期間)」を基準に慰謝料や治療費の補償額を決定します。
そのため、自己判断で通院を減らしたり中断したりすると、補償額が減る可能性があります。
また、途中で治療を止めてしまうと、「もう治った」と見なされ、以降の補償が打ち切られることもあります。
無理のない範囲で定期的に通院を続けることが、損しないポイントです。

施術明細や通院記録の取り扱いに注意

保険対応で損をしないためには、接骨院で受けた施術内容をしっかり記録しておくことが必要です。
保険会社に提出する際、施術証明書や通院日数の証明が必要になることが多く、書類不備があると補償が遅れたり拒否されるケースもあります。
施術を受けたら、領収書や明細書はすべて保管しておき、定期的に保険会社へ提出しましょう。

痛みが軽くても通院すべき3つの理由

交通事故の症状は時間が経ってから出ることがある

交通事故のあと、すぐには痛みを感じないことがあります。
事故のショックや緊張によって、一時的に痛みを感じにくくなっているだけというケースも珍しくありません。
しかし、数日〜数週間経ってから首や腰、膝などに痛みやしびれが出てくることがあります。
「今は大丈夫だから」と放置せず、早めに専門家に相談することが大切です。

診断が遅れると保険が適用されない場合がある

事故から時間が経って初めて医療機関を受診した場合、保険会社が「事故との関係性が薄い」と判断し、施術費が補償対象外になることがあります。
また、診断が遅れると治療開始が遅れ、回復にも時間がかかってしまうリスクがあります。
早期に記録を残すことで、保険の補償対象としても明確に証明できるようになります。

早期対応が後遺症のリスクを下げる

軽いむち打ちや打撲のように見えても、放っておくと慢性的な痛みや可動域の制限につながることがあります。
事故の衝撃は思っている以上に体へ負担をかけており、早期からの適切なケアが必要です。
初期対応が早ければ早いほど、後遺症のリスクも低くなり、通院期間も短く済む可能性があります。

まとめ:後悔しないための交通事故後の動き方

交通事故のあと、「大丈夫だと思って何もしなかった」ことが後になって大きな後悔につながるケースは少なくありません。
接骨院に通うことで、痛みや不調を早く改善できるだけでなく、保険の補償をしっかり受けるための記録にもつながります。

今回ご紹介したように、

  • 事故後すぐに警察や保険会社へ連絡する
  • 接骨院で正しく施術を受ける
  • 整形外科との併用や記録の管理を怠らない
    といった手順を踏むことで、心身ともに安心して回復に専念できる環境が整います。

交通事故後の不安を少しでも減らすためにも、正しいステップを知り、迷わず行動できるよう備えておきましょう。

山崎 巧太

山崎 巧太

柔道整復師として7年間の経験を積み、数万回の施術経験と東洋・西洋医学の知識を元に情報を発信しております。 過去にはプロアスリートトレーナーとして働いたり、エンジニアとして勤めていたりと様々な経験や知識も発信に役立てています。

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